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知らない記憶が夢を侵す。現実との境目が、ひそやかに揺れ始める。
夢に刻まれる奇妙な“タグ”。ふたりの世界に、かすかな綻びが生まれる。
眠れぬ夜に差し出された救い。それは、ただのアプリではなかった。
彼の存在は観測不能点以降、接続できない領域に到達した。 私たちは最後のログに、“届かないこと”だけを記録した。
彼は記録されることをやめ、観測不能な領域へと進む。 名を持たない空間に、静かに“始まり前”の存在が滲んでいく。
彼が触れた感情ログは、応答不能とされていた“約束”だった。 だがその残響は、霧の奥から再び記録を呼び出そうとしていた。
彼は再び記録層に接続し、構築ではなく“設計”を開始する。 記憶が空間を揺らし、断片が風景へと再構成されていく──。
彼の補修針が触れた層は、わずかに応答していた。 記録と記憶が重なるとき、再構築は静かに始まりを告げる──。
私たちは記録していた。 彼が触れた断片、感覚のログ、そして更新されなかった約束の残響を──。
構築層に走る微かな揺らぎ。それは外部からの応答だった。 彼は知らぬ誰かと、記憶の奥で交差し始める。